多度津の会社を訪問した後、私たちは「青年センター(Seinen Senta)」という研修施設へ向かいました。
そこは、国分寺駅という小さな駅の近くにあります。
道中は田んぼや整然とした家々が広がる静かな田舎の風景が続き、まるで絵本の中にいるような気分でした。都会の喧騒とは無縁で、心が落ち着く場所でした。
青年センターに到着すると、スタッフの方々が笑顔で丁寧に迎えてくれました。建物はシンプルですが清潔で、私たちが1か月間滞在し、学ぶために必要な設備がしっかりと整っていました。
ここでの生活では、日本語の集中講座と、仕事や生活に関するオリエンテーションが毎日行われました。授業では、文法や語彙だけでなく、日常会話やマナー、表現のニュアンスなど、実際の日本の生活に必要な知識をたくさん学びました。先生方はとても親切で、私たちが理解できるように、熱心に教えてくれました。
また、仕事に関する日本特有のルールや習慣についても学ぶ機会がありました。
例えば、会社に入るときの挨拶の仕方、上司への接し方、会議中の座り方など、一見細かく思えることも、日本ではとても大切だということを知りました。
授業の合間には、食堂で一緒に食事をしたり、寮でおしゃべりしたり、近くの国分寺駅周辺を散歩したりと、他の研修生との交流も楽しい時間でした。最初は少し緊張していたこの場所も、気がつけばまるで「第二の家」のように感じるようになっていました。
青年センターでの生活は、単なる日本語学習にとどまらず、「働く」ということへの心構えや、人としての姿勢を学ぶ貴重な経験となりました。この1か月は、私たちにとって、日本での新たなスタートを切るための大切な第一歩だったのです。
ちなみに、私たちはインドネシアからの技能実習生仲間と一緒に日本に来ました。メンバーの出身地はスマトラ、ジャワ西部、ジャワ東部とさまざまで、皆それぞれに個性があり、初めて会ったとは思えないほどすぐに打ち解けました。
青年センターでの生活はとても快適で、まるで学生時代の寮生活のようでした。
毎日一緒に日本語を学び、夜はそれぞれの国の話をしたり、夢を語り合ったりして、楽しい時間が流れていきました。
食事はセンター内の食堂で取るのが日課になっていました。食堂のスタッフの方々が毎日栄養バランスの良い料理を準備してくださり、料理もとても美味しく、毎食が楽しみでした。
しかし、ある日の朝食で少し戸惑う出来事がありました。私たちムスリム(イスラム教徒)は宗教上の理由から豚肉を食べることができませんが、その日は朝食に豚肉が含まれている料理が出されました。
私たちはすぐに食べず、少し様子を見ていたのですが、食堂のスタッフの方たちが私たちが料理を食べずに困っている様子に気づき、不思議そうな表情でこちらを見ていました。
その後、私たちが事情を説明すると、すぐに理解してくださり、豚肉の代わりにパンと新鮮な牛乳を用意してくださいました。その対応の速さと優しさに、私たちはとても安心し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
それ以来、食堂では私たちの食習慣に配慮してくださるようになり、私たちはますますこの場所に安心感を持てるようになりました。
異国での生活は時に戸惑うこともありますが、こうして理解し合おうとする気持ちと、柔軟に対応してくれる心遣いがあることで、私たちは安心して生活することができました。
青年センターでの一ヶ月は、言葉や文化だけでなく、「思いやり」や「共に生きる」という大切な価値を学ぶ時間でもありました。
青年センターでの毎日は、規則正しく、しかし楽しいものでした。毎朝、私たちは日本特有のラジオ体操で活動を始めました。動きはシンプルですが、体がリフレッシュし、元気が出るようなエクササイズでした。ラジオ体操の音楽も毎朝楽しみの一つで、軽快なメロディに合わせて体を動かすと、自然と心がリセットされる感じがしました。
その後は、青年センターの周りを散歩するのが日課となりました。センターのすぐ隣には、静かな池があり、朝の光を浴びた水面がとても美しく、心が落ち着きます。池のほとりではよくゴルフの練習をしている人々が見られました。彼らは静かに、一打一打を集中して打っていて、その姿から日本人のスポーツに対する真摯な姿勢を感じました。

その後は、青年センターの周りを散歩するのが日課となりました。
センターのすぐ隣には、静かな池があり、朝の光を浴びた水面がとても美しく、心が落ち着きます。池のほとりではよくゴルフの練習をしている人々が見られました。彼らは静かに、一打一打を集中して打っていて、その姿から日本人のスポーツに対する真摯な姿勢を感じました。
その頃は7月で、夏が本格的に始まった時期でした。
日中は気温が上がり、蒸し暑さを感じることもありましたが、夏の太陽がくれるエネルギーが心地よく感じました。昼間には、親子連れが池の周りで虫を探している光景もよく見かけました。特にセミの鳴き声が響き渡り、夏の風物詩として私たちを迎えてくれました。
また、センターのすぐ横には、空手の練習をしている人々も見かけました。白い道着を着て、声を出しながら動きを練習している姿はとても力強く、私も彼らと一緒に運動をしたい気持ちが湧いてきました。空手を通じて、日本の武道に触れ、精神を鍛えたいと思うようになりました。
青年センターでの日々は、言葉や仕事だけでなく、日本の日常生活に溶け込む貴重な時間でもありました。シンプルな朝の体操から、夏の風物詩、そして空手の練習まで、すべてが新鮮で感動的でした。
ここでの生活は、私にとってとても意味深いものであり、毎日が特別なものでした。
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